リアルタイム分析システム RTRS(Real Time Rating System) – SKテレコム
SK テレコムは、Altibase を導入することによって、検出不能な無料利用や未回収のマイナス残高から生じる収益の損失を減らし、 同時に顧客満足度を向上させることに成功しました。
Product: ALTIBASE HDB
Use Case: RTRS
Current Customers: SK Telecom
Industry: 電気通信
Who
SKテレコムは大韓民国[1]最大の移動通信社です。
Problem
SKテレコムは既存のメインフレーム基盤 IT インフラを利用してリアルタイム分析システムである RTRS(Real Time Rating System)を運営していましたが、2002年からlegacy systemの限界を認識するようになりました。
- ユーザの増加によって発生する極度のデータ処理遅延現象によってBilling Serviceの運営に困難を来たしていました。発行される請求書の量だけでも既存のシステム[2]に業務遅延が発生しました。
- 既存システムに対する要求事項は次第に膨れ上がり、初期投資費用のみならず、運営及び維持補修にかかる費用(TCO)も負担になるほどの増加を続けていました。
- ユーザが前納した料金をすべて使い切った場合、変動事項を感知し、サービスを遮断する機能がありませんでした。
- マイナス料金や未徴収額として残されたユーザ料金を正確に把握することができませんでした。
Solution
SKテレコムは2002年に自社のRTRS(Real Time Rating System)を運営するためにALTIBASE HDBTM In-Memory DBMSを導入しました。SKテレコムは初期投資費用のみならず、運営や維持補修にかかる費用(TCO)の著しい節減と同時に、機能的で、非常に安定した高性能のソリューションも保証されました。
Results
- ユーザ料金を正確に確認して対処することができるシステム性能[3]を保有するようになりました。
- ユーザの使用量を1秒単位で処理することができる受容性が生じました。システム上のこのような劇的な変化はユーザ負担費用の節減に寄与し、新しい販売促進手段として作用しました。
- ユーザの無断使用量と未徴収額を感知できずに生じた収益損失現象はなくなりました。
- ユーザは使用料金をリアルタイムで誤差なしに確認することができます。
- ユーザの満足感を極大化し顧客忠誠度を向上させ、ユーザ確保及び維持に寄与しています。
- SKテレコムは総所有コスト(TCO)を節減しながら、既存の老化した高コストのメインフレーム基盤システムをオープンユニックスプラットホームに切り替えることができました。
- 商品サービス[4]を何種類も使用するユーザに対し課金内訳を効果的に統合して提供することができます。
[1] SKテレコムは2010年を基点に5千万名以上のユーザを確保しマーケットーシェアの50.6%を占めています。
[2] ユーザ請求書の生成及び送逹にかかる期間は平均20日間でした。
[3] SKテレコムの新しいシステムには高可用性(HA)と二重化技術が付加され既存システムより5.3倍速くなりました。
[4] SKテレコムは子会社であるSKブロードバンドとともにインターネットサービスを提供するために2007年にハナロテレコムを引受けました。
Technical Details – Real Time Rating System
SKテレコムは特に高性能、高可用性及びオープンプラットフォームの面ではALTIBASE HDBの主要機能を活用して新たなリアルタイム統合ビリングシステム(RTRS)を構築しました。
High Performance
ALTIBASE HDBの新しいRTRSシステムが構築されるまでSKテレコムの既存の決済と統合ビリングシステムはバックエンドをIBM DB2 DBMSで構築して、既存のIBMメインフレームで運用されており、 既存のシステムの請求及び課金プロセスはリアルタイムではなく配置/1日当たりの単位で処理されていました。
しかし加入者数と新しいサービスの導入が増加するにつれて、データベーストランザクションの増加により、 システム管理および配置モードの操作が不可能となりました。
また、新しいサービス(例:プリペイド)は既存のシステムでは不可能な、 リアルタイムで使用残高を検出して管理するような追加要件が発生しました。
システムは限界状況に達しおり、SKテレコムは一日当たり1.5億件程度のスループットの限界を示しました。
SKテレコムはALTIBASE HDBとOracle DBMSインスタンスの組み合わせを利用して新しいRTRSを設計しました。
ALTIBASE HDBは、以前のデータをホスティングするストレージとして使用されたディスク上のOracleのDBMSに、 フロントエンドのような最新のデータ(最大3ヶ月)のホストにメモリDBMSモードを実装 しました。ALTIBASE HDBとOracle間のデータ統合は、AltibaseのOraAdapterツールを利用して構築しました。
新しいシステムにより、請求及び評価プロセスのリアルタイムでの処理が可能となりました。
SKテレコムにとっては、先払いサービスに否定的な顧客に関するバランスを取るため、リアルタイムプロセスは重要でした。
システムリソースの使用率を50%程度に維持しながら、新しいシステムでは4.5億件のトランザクションを処理することができます。
Open Platform
既存のメインフレームプラットフォームをベースにしたミッションクリティカルなシステムにより、 SKテレコムは様々な分野で困難に直面しました。
高性能なシステムの調達、アップグレード及び継続的な増加分のメンテナンスコストなどによるTCOは徐々に高くなりました。
既存のシステムは新しいアプリケーションを開発するための柔軟性を提供することができませんでした。
既存のメインフレームシステムからアプリケーション開発者と管理者養成に関し多くのコストが発生するSKテレコムにとって、 ALTIBASE HDBは最適のソリューションでした。
SKテレコムはオープンシステムとしてメインフレームをUNIXベースのプラットフォームに変更しました。
また、ALTIBASE HDBの標準規格に準拠するDBMSにより、比較的低コストでアプリケーション開発者と管理者を養成することができました。
HA
SKテレコムはALTIBASE HDBdp内蔵されたレプリケーション機能を使用して、Active-Active HAアーキテクチャを構築しました。 このアーキテクチャでALTIBASE HDBは両インスタンスに構成され、 システムトラブルに備えた信頼性とフォールトトレラントを提供することができます。